松江と出雲を巡る旅 PART2 ~ブラジル人妻編~
時刻は午後21時。『若竹寿司』で食事した後、出雲市駅行きの電車に乗った。
到着時刻は22時24分。最終電車が22時33分。ギリギリセーフ。airbnbで予約した宿の最寄り駅は一畑電鉄大津町なので、一畑電鉄に乗り換え、2駅。
宿泊先の場所はグーグルマップで確認してすぐに分かった。
暗い夜道を歩いて約5分。アパートの前に着く。
インターフォンを鳴らすと、若い女性の声が。
ぼく:”I'm Takashi Akinari.”
女性:"O.K."
しばらくするとドアを開ける音が・・・。
ぼく:"Nice to meet you."
女性:"Nice to meet you too!"
女性:"Welcome!"
ハタチくらいだろうか?若いラテン系の女性。
聞くとブラジル出身だという。
思わず、"Can you speak Japanese?"
と聞いたけど、予想どおり答えは"No"
日本に来てから半年足らずで今、日本語学校に通っているという。
ぼく:"Your husband?"
女性:"Working"
"Oh..."なんて複雑。
こんなにセクシーなブラジル人妻(着ているのはTシャツ一枚だけ!)を置いて夜勤なんて。
寝室には二人の物語を綴る写真たちが・・・。
ブラジルの国旗と共に飾られていた。
時刻は23時過ぎ。
今日は朝6時に起きて岡山県真庭市から島根県出雲市まで、移動続きだったのですこぶる眠い。
少しブラジル人妻とお話して寝る準備をすることに。
「これを使って」と電源タップを貸してくれたのでスマートフォンを充電。
歯磨きとトイレをすまして寝ることに。💤
ヘヤの中の温度は何度なんだろう?
ほとんど熱帯?と思うほどエアコンの設定温度は高い。
そういえばブラジルは今夏だっけ・・・?
着ていた服を脱ぎ、寝床へ。
ぼく:"I'm going to sleep,good night."
ブラジル人妻:"O.K.おやすみ"
すぐに電気が消えた。
だが、暑いのとブラジル人妻の寝返りの音で眠れない。
しかも、悩ましい寝息すら聞こえてくるではないか。
「こりゃ徹夜だな。」
今日は一日色んな事があったけど、一番はやはりブラジル人妻のことだろうか。
想像してみた。
ハズバンドは夜勤だって言ってたけど、もしかしたら旦那(もしくは彼氏)はブラジルにいて単身で日本に勉強(もしくは仕事)をしに来ているのかもしれない。
airbnbの写真は男のものだったけど、彼女が返信をしていたのだとしたら。
一つ屋根の下に男と二人きりで泊まる豪胆さには驚くけども、滞在費(家賃+光熱費)を浮かすためにairbnbでお小遣い稼ぎをやっているのだとしたら。
宿泊費は2000円と格安ながら、1カ月に50%の稼働率で約30000円。
まぁまぁの収入だ。
色んな事情がありそうなのだが、聞くには英語力が足りない。
帰ったら英語の勉強しなきゃな。。とぼんやり考えていたらいつの間にか眠りについていた。
朝。
朝日が窓から差し込んできて目が覚める。
何時ころに寝たんだろうか?かなり悶々としていたので3時か4時くらいか。
"Good Morning!"
昨晩はよく眠れた?と聞いてきたので「よく寝れた」と答えた。
「コーヒー飲む?」
「そうだなぁ」と曖昧に返事をすると、軽い朝食の準備をしてくれた。
カフェオレとビスケットとチーズ。
彼女はサツマイモをなぜか食べている。
「ちょっと固いのよね、これ。」と言いながらむしゃむしゃ。
ブラジルのサンバのことなど少し雑談をしていると、ブラジルの事が懐かしいのか遠い目をする彼女。
”Feburary”
サンバの時期は2月なのだという。日本とは全く季節が逆だ。
少し見え辛いけど、左の窓にクリスマスツリー、右に”Happy New Yeah”と水性ペンで彼女は書いた。
そういえば今日は12月24日。クリスマスイブだ。
ハズバンドはいつごろ帰ってくるの?と聞くと9時くらいには帰ってくるはずだ、という。
時刻は9時過ぎ。
もう行かねば。
"I have to go."
彼女は少しホッとしたように見えたが、長居するのも失礼だし、出雲大社には是非行きたい。
ハズバンドに会いたかったなぁ、本当にいるのか確かめてみたかったなぁ、と少し残念だ。
でも、行かねばならない。
時間が無いのだ。
”Good bye, Nice to See you again”と英語でお別れの挨拶をすると、
「またね♪さよなら。」と微笑みながら彼女は日本語で答えた。